去る4月に開催された『ULURUAyersRockFestival』では、今年も各事業の年間MVPに加え、「うるるスピリット」にちなんだ五つの賞、そして今回新たに加わった「新人王」の各受賞者が、全社員の前でその功績をたたえられました。
コーポレート部門MVPに選出された、経営推進本部 総務部 法務コンプライアンス課の伊藤彩乃(いとう・あやの)さんが標榜するのは、「経営を加速させる法務」。法務といえば堅実な守りのイメージが先行しがちですが、伊藤さんはベンチャースピリットにあふれるうるるの勢いを止めず、常にうるるらしく挑戦し続けられる基盤づくりに力を注ぎ続けています。
起こりうるリスクを未来の可能性へと昇華させていく伊藤さんの、独自の仕事観と会社愛に詰まったインタビューをお届けします。
▼受賞者プロフィール
伊藤彩乃さん:2024年キャリア入社。経営推進本部 総務部 法務コンプライアンス課所属。法務担当者として、契約の審査や各部門からの法務相談に対応。経営リスクの管理、社員が法令を理解し、遵守できる仕組みと体制づくりに日々力を注いでいる。昨年度は、受賞のきっかけとなった「契約ライフサイクルの管理」の仕組みづくりのほか、「コンプライアンス・ガイドライン」の策定に取り組んだ。
趣味 甥っ子・姪っ子と遊ぶこと、旅行、ゲーム、映画鑑賞
特技 何でも略語にできる
座右の銘 科学者アラン・ケイの名言「The best way to predict the future is to invent it.(未来を予測する最良の方法は、それを創り出すことである)」。大学受験のときから大切にしています。
受賞理由
うるる初の法務スペシャリストとして内製化を完遂し、コスト削減と質の向上を両立。現在は「契約ライフサイクルの管理」による仕組み化にトライしつつ、現場に寄り添い共に最適解を探す姿勢は「親愛なる隣人」そのもの。また、コミュニケーションデザイン部などでの活動を通じ、全社を横断して支える姿は、まさにコーポレートMVPに相応しい活躍です。
会社の未来を見据えたリスク管理の基盤づくりに注力
――受賞者として名前を呼ばれたときは、どんな気持ちでしたか。
呼ばれたらいいなとは常日頃から思っていましたが、本当に呼ばれるとは思っていませんでした。というのも、コーポレートを構成する各部門において、他のメンバーの方のご活躍を目にし、日々刺激をもらっていたからです。なので、選ばれたことに大きな驚きがありました。一方で、自分が大切に取り組んできたことと評価のポイントが完全に一致していたので、とても嬉しかったです。
――受賞理由となった「契約ライフサイクルの管理」とはどういうものでしょうか。取組むきっかけになった背景とともに、聞かせてください。
この取り組みは、契約書の作成から審査、締結、管理に至る一連のサイクルを一気通貫のプロセスとして設計し、その確実な運用を仕組みで実現するというものです。現状の体制では、各ステップが独立しているため、「本来法務審査が必要な契約が審査を経ずに締結される」、「審査をしてもその内容で締結されているかはわからない」など、様々なリスクがあります。
一方で、ひとことに「契約」といっても、その目的や内容によってリスクは千差万別です。リスクヘッジのためだからと、すべての契約に対し同じリソース・工数を投下して審査すると、リスクに見合わない対応コストが発生し、また契約締結の遅延による収益機会の逸失にもつながります。
このような状況を踏まえ、今後うるるの成長に伴って契約件数が増加していく中で、各契約のリスクに応じて、それにかけるコストを最適化したい。これを仕組みで実現することが、今回のミッションでした。
実は、うるるの入社時から、契約審査や法務相談を通じて法務スキルを身につけることはもちろん、「ゼロから会社の基盤をつくり上げることにチャレンジしたい」という想いがずっとありました。今回の取り組みを通じて、そんな私の想いをまさに理想的な形で実現することができたと感じています。
――ゼロから立ち上げる難しさもあったと思うのですが、とくに何が大変でしたか。
会社視点で、しかも今後のまだ見ぬ成長を見据えて仮説を立て、施策に落とし込んでいくところです。未経験でアイディアも無い状態からのスタートでしたが、他社事例の収集や上長との壁打ちを通じて理想を描き、現状とのギャップを言語化し、形にしていきました。最初は、「法務」という枠に閉じて思考してしまいがちでしたが、上長との対話を繰り返す中で、「経営や事業の成長にいかに貢献するか」という大局的な視点に立ち返ることができました。あらゆる面で、私にない視座や視点を授け、この取り組みをとおして私を成長させてくれた上長には感謝と尊敬の気持ちでいっぱいです。
また、仕組みづくりにあたり新たにCLMソフトウェア※を導入したのですが、導入にあたっての決裁を得る場面で、将来的なコスト見立てを定量試算したうえで各関係者の合意取得に動いたことも、私にとって大きなチャレンジでした。
※契約書ライフサイクルマネジメントを行うことに特化したソフトウェア
周囲とのつながりから得る、挑戦へのエネルギー
――続いて、仕事と向き合ううえで大切にしていることを教えてください。
一つは、仕事に対する「納得感」と「挑戦心」です。当社が掲げるうるるスピリットにも、「納得して働く」「挑戦し続ける」というワードがありますが、まさにそのとおりだなと感じています。
私にとっての「納得」とは、その仕事の目的を自分の言葉で語れること。そして「挑戦」とは、現状維持に甘んじず、自分ができる一歩先のレベルを目標に据えることだと思っています。とはいえ、日々の業務の中で、「納得感」や「挑戦心」を頭で考えて実感するのって、なかなか難しいなとも感じていて。だからこそ、もっと直感的に「今、この仕事に自分自身がワクワク、ドキドキできているか?」という感覚を、大切にしています。
もう一つは、関わる人に興味関心と愛を持つことです。いま、お話した「納得感」「挑戦心」は自分が進むべき道を示してくれる大切な指標ですが、それだけを頼りに走り続けていると、どうしてもガス欠になってしまう瞬間があります。こんな時、何よりのエネルギー源になってくれるのが、関わる人たちとの繋がりです。私の場合は、社内の日常的な業務での関わりはもちろんのこと、部活やイベントを通じて得られる他部署のメンバーとの繋がりや、顧問弁護士の先生とのやり取り、外部の法務コミュニティでの交流など、さまざまなところから新たなエネルギーを得られています。それらが「納得感」や「挑戦心」を加速させるエンジンになってくれるので、周囲への働きかけやつながりは、引き続き大切にしていきたいです。
「NO」ではなく「HOW」を一緒に考えられる伴走者へ
――いま、受賞を振り返って改めて思うことはありますか。
「自分の取り組んできたことは間違っていなかった」という思いと、うるる、そして日頃お世話になっているみなさんに対する愛と感謝を再認識しています。「うるるBIG LOVE」と、声を大にして言いたいです!
現在、総務部は、「”盤石”な仕組み作りで、経営に”加速”をもたらす」をビジョンに掲げていますが、そこに紐づいた仕事を自分も周りも体現できていると思いますし、その代表として今回表彰してもらえたんだなって思うと、嬉しい気持ちでいっぱいです。
改めて、総務部のメンバーを始め、日々エネルギーをくださる社内、社外のみなさんに、大きな感謝を伝えたいです。
――今後の意気込みを聞かせてください。
今回の「契約ライフサイクル」の仕組み化もその一つですが、今後の技術の発展を踏まえ、“法務の人”が介在しなくとも質と量を担保できる業務はどんどん仕組み化し、人の手を介さず完結できる状態をつくっていきたいです。
一方で、M&Aや新規事業設立といった重要な意思決定のシーンでは、“法務の人”の介在価値は変わらずあると思っています。「NO」ではなく、「HOW」を一緒に考えるスタンスを大切に、皆さんに伴走していきたいと思っています。
加えて、うるるの成長において、コンプライアンスの遵守も不可欠の視点です。このたび、「コンプライアンス・ガイドライン」を制定しましたが、これで終わりとせず、コンプライアンスの遵守をうるるのカルチャーとして根付かせ、みんながイキイキと働ける環境づくりに自らのプレゼンスを発揮していきたいです。
