最強の球拾いから始めるチームビルディング
こんにちは、うるるの金山です。
2020年10月から2021年2月までの4ヶ月間ほどNJSS事業本部 事業開発部 プロダクト開発課にてPMOという役割で奔走した結果をチームビルディングという切り口で紹介すると面白いのではないかと思い記事を書くことにしました。
目次
PMOという役割の紹介
PMOとは「Project Management Office(プロジェクト・マネジメント・オフィス)」の略語です。
プロジェクトに関する様々な職務を横断的に担当して、プロジェクトを円滑に進めるための役割という認識をしています。
私は、このPMOという役割は最強の球拾いなのだと捉えました。
最強の球拾いってどういうこと?
なにかのプロジェクトを行っていると
「これは、誰かがやってくれたら良いな」
「やりたいけど、時間が無いな」
「ちょっと面倒なので誰かにお願いしたいな」
このような小さな課題がたくさん出てきます。
もちろん、これらの課題を解決しないとプロジェクトが成功しないわけではありません。
しかし、小さな課題があるとその課題に躓いてしまったり、地味なストレスが溜まってしまうことがあります。
まるで、球拾いがされていないバレーボール部の体育館…
そんな、小さな課題をチーム全体を横断的に拾い集めて解決をしていく役割、それが私の考えるPMOという役割です。
この4ヶ月間PMOとして、マネージャーの代わりにチームMTGのファシリテーションを行ったり、プロダクトオーナーの代わりに仕様を詰めたり、開発者の代わりにドキュメントを整備したりと自分の役割を決めず、チームのこぼれ球を見つけて、とにかく拾いまくるという仕事をしていました。
球拾いからできるチームビルディング
そんな、こぼれ球を拾う立場だったからこそ見えてきたチームの小さなこぼれ球を自ら拾ってチームビルディングにつなげた話を紹介します。
価値観ポーカーを使ったチームメンバーの相互理解促進
2020年10月に、部署異動という形でNJSS事業本部 事業開発部 プロダクト開発課に配属されました。社内異動という形での参画だったのでオンボーディングなども最小限、プロジェクト自体も佳境に入るタイミングだったのでチームメンバーと親交を深めるのも難しい状態でした(もちろん、コロナ禍という条件も相まって…)
なら、まずは自己開示をしよう!とジョハリの窓信者の私は考えました。
自己開示をすると言っても、いろいろなやり方がある…
1人で主張するのももったいないし、同タイミングで異動してきた人や新入社員の人も何人かいたので、まとめて出来たら良いなぁと考えていました。
そんなときに、マネージャーより「価値観ポーカーを少し前にオンラインでやりましたよ!」という話を頂いたので、価値観ポーカーをすることにしました!
その時の様子は、ブログにまとめているのでこちらをお読みください。
情報の可視化によるコミュニケーションの円滑化
包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを
という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
開発組織に限らず様々な現場で大切と言われているアジャイルソフトウェア開発宣言の一文です。
左記のことがらに価値があることを認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。
という言葉の通り、動くソフトウェアづくりに価値を置いているチームはとても多いと思います。
だからといって、ドキュメントに意味がないとは言っていないのが大切なところ
そんなドキュメンテーションをとにかく支援をしていました。
議事録を整備すること、機能の一覧を作成すること、運用ルールを決めて明記すること
「ちょっと面倒なので誰かにお願いしたいな」
といったことを積極的に行い、情報の可視化に務めました。
情報の可視化が進むとチーム全体の流れがスムーズになります。
・認識齟齬がなくなり手戻りが減る
・悩んだときにドキュメントを見ることで確認をすることができる
・プロジェクトの全体感を把握することができる
動くソフトウェアに直接関わる部分ではないかもしれませんが、とても大切な作業だと思い丁寧に可視化をしていきました。
チェックインを用いた毎日のメンバー状況の可視化
チームでは、毎朝朝会を行っています。
その朝会で行うチェックインというものを導入しました。
チェックインをすることで、毎日のメンバー状況を可視化し、会話のきっかけやお互いのフォローをするきっかけとして活用するようにしました。
チェックインの方法としては、今日の状況を1−5の数字で表すファイブフィンガーという手法と一言のコメントというのを組み合わせて行いました。
このようなチェックインを毎朝行うことで
「こんな出来事があってよかったんですよー」
「○○さんは今日は調子が悪そう」
という共有がチームの中で盛んに行えるようになりました。
特に調子が悪いというのを伝えるのが苦手な人でも数字という表現は伝えやすく、低い数字が出ることもあったのでメンバーの状況を把握する上でとても参考になりました。
(気を使って高い数字しか出せないという空気にはならなかったのが良かったです)
zoom背景を用いた一体感創出
これは、チームのデザイナーがzoom用のチーム背景を作ってくれたところから始まったチーム施策です。(素敵な背景を作ってくれてありがとうございます)
この一体感については画像を見ていただくと一目瞭然だと思います。
これは、チームのスプリントレビューの一幕です。
最下部の真ん中の二人はレビューに参加して頂いていたゲストです。(仲間はずれにしたわけではなく、ドッキリ企画としてみんなで背景を揃えました)
素敵な背景とみんなで何かを一緒にするという体験を通じてチームとしての一体感を感じることが出来ました。
素敵な背景を作ってくれてありがとうございます。
※ちなみに左上のロゴはチームのプロジェクト名を表したチームロゴです。
とてもかっこよいです。
最強の球拾いとして駆け抜けた4ヶ月
「これは、誰かがやってくれたら良いな」
「やりたいけど、時間が無いな」
「ちょっと面倒なので誰かにお願いしたいな」
かゆいところに手が届く、誰もがやりたがらないけどやってくれると助かる。
そんな役割を陰ながら続けていたからこそ実践できたチーム施策の数々、いかがでしたでしょうか。
もちろん、前線で仕事をしていたチームメンバーが挑戦を繰り返し、球を打ち続けていたからこそ、球拾いである私の存在も必要になったのだと思います。
チームが安心して球を打ち続けられる環境をこれからも作れるように、最強の球拾いの球拾い業は続くのである…