職種の壁なきチームで、ユーザーが求めるプロダクトを!PO・デザイナー&エンジニア対談
複数の自社プロダクトを展開する、うるる。
その一つである「えんフォト」は、保育園・幼稚園向け写真販売サービスです。
えんフォトの開発課では職種の壁を超えて連携しながら、迅速なプロダクトづくりに邁進しています。今回は開発チームのプロダクトオーナー・デザイナー・フロントエンドエンジニアの鼎談インタビュー記事をお届けします!
異なる役割を持つメンバーがどのように連携し開発に取り組んでいるのか、その秘密に迫ります。
プロフィール
■岩﨑(プロダクトオーナー)
機械メーカーでの法人営業・オーストラリアへのワーキングホリデーを経てWeb業界へ転身〜以降、Webサービスの企画・ディレクション・マーケティングを経験後、2019年にうるるへ中途入社。
プロダクトオーナーとして事業成長&プロダクトの価値の最大化をミッションとし、開発とビジネス両サイドの折衝や文化醸成、分析、マーケ戦略の運用に携わる。
休日はベランダ菜園やパンづくりなどに勤しむ一方、旅行や食べ歩きも好き。インドア&アウトドアの二刀流。
■朴(フロントエンドエンジニア)
フリマアプリの代表取締の経験を経て、旅行会社の予約システム開発のPMを担当。
その後個人事業で写真販売システムを開発・サービスした以降、フロントエンドの開発に集中して受託開発を経験し、2021年にうるるに入社。
フロントエンド開発をメインに担当し、プロダクトに関わるすべてのメンバーと共に技術とUI/UX、サービス面で優れたプロダクトを目指す。
休日はサイドプロジェクトを計画して開発を行い、自己啓発の本を読んだりグルメ巡りをすることが好き。
■鈴木(UI/UXデザイナー)
グラフィック/Web/SNSのデザインや企画を経験後、2022年にうるるへ中途入社。
UI/UXデザイナーとして、ユーザーにとって使い心地の良い画面やビジュアルを通じた顧客体験作りを担当。子どもの寝かしつけ後に絵を描くことが日課。柄モノの服が好き。
各職種のプロが集まる開発組織
皆さんの役割を教えてください。
プロダクトオーナー(以下、PO)とマーケターを兼務し担当しています。職種としてはディレクターですね。
具体的には、営業やサポート、事業部長など関係各所にヒアリングした情報を整理してプロダクトの目的や要件を定義し、開発課に伝達しています。枠組みだけでなく、どう作っていくかの工程にも関わっています。エンジニアやデザイナーと一緒に議論を重ね、優先順位を意識しながらプロダクトを作り上げていますね。
私はフロントエンドエンジニアです。
POとデザイナーとバックエンドエンジニアをつなぐ立場として、プロダクトをどのような形で実現できるか、技術面からかみ砕いて考えています。
UI/UXデザイナーとして働いています。日々、ユーザーの目線や心理を思い浮かべながら「このボタンじゃない方がいいかも」、「画面にこういう文言があった方がいいよな」などと考えながら設計しています。
日々の開発は、どういった流れで進めていますか?
現在、開発課では「購入率向上プロジェクト」を立ち上げて、朴さんや鈴木さん、他のデザイナーやカスタマーサポート担当者と共に取り組みを進めています。
このプロジェクトの目的は、ユーザーにとって不要な部分をなくし売上につなげやすくすること。ユーザーが不便に感じる要素について仮説を立て、データを取ってユーザーの動きを分析します。
それらを元にPOである私が改善案をまとめ、「この箇所を改善すれば、遷移が増えるのでは・離脱率が低減されるのでは?それによりコンバージョンが向上できるのではないか?」とプロジェクト内で議論し、改善案をブラッシュアップしていきます。
大枠が固まり次第、技術的アプローチを考えるフェーズに進みます。ここから、エンジニアとリファクタリングし、詳細を詰めて仕様設計に落とし込んでいく流れですね。
チーム力を発揮する協働プロジェクト
お三方は具体的にどう連携していますか?
購入率向上プロジェクトでは、大まかな改善案はPOである私が決めますが、アプローチ方法は朴さんや鈴木さんを含めたエンジニア・クリエイターとのワンチームで連携し進めています。
例えば、機能仕様ならエンジニアである朴さんの意見が必要です。UI/UXの観点からは、鈴木さんにユーザー体験内での最適解を見つけてもらっています。
そうですね。ユーザーの使用状況を鮮明に思い浮かべながら、実際に操作して「このステップだと面倒に感じるな」「この流れだとスムーズだよね」と、こまめに連携するようにしていますね。
ユーザー理解は本当に重要です。
先日も、ご利用いただいている園様への挨拶まわりに同行してきました。直にユーザーから言葉でいただくご意見には、数字とはまた違う印象を受けましたね。定性的な声を聞くことも、良いプロダクト作りや事業の飛躍には欠かせません。
私も社内チャットツールのお問い合わせ共有チャンネルを見て、ユーザーの意見を確認しています。ミーティングで共有された話題のキャッチアップも意識していますね。
あのチャンネルは私もよくチェックしています。他にも毎週、カスタマーサポート担当者の意見を聞く機会もあります。
それと私自身が保育園児2人の母なので、えんフォトのペルソナ像と合致している部分が多くて。その経験を業務に活かしています。
そう、鈴木さんがユーザーに近いポジションなので、プロダクトへ保護者目線での意見を求めることもありますね。
やっぱり一つのプロダクトを完成させるには、POやエンジニアやデザイナー単体だけでは成立しないですよね。チームみんなが協力しなきゃいけない。
エンジニアがいくら高度な技術を使おうとしても、POやデザイナーから見て不要なら意味がないな、と。「このプロダクトで何を達成したいのか」という認識が、技術選定をする上でも一番優先度が高いです。共通意識を持った成果物を作るために、意識している部分ですね。
意識共有の効果はどの場面で感じますか?
個人的には、成果につながっていると感じていますね。プロダクトの目的が共有できているので、しっかりと足並みがそろった状態で開発できています。だから想定通りの効果を出しているし、開発速度も早い。チーム力がどんどん強まってきている、と感じます。
購入率向上プロジェクトは試行錯誤しながらスクラム開発にチャレンジしている段階ですが、スプリントを重ねるごとに情報共有や意思の疎通が円滑になり、チーム連携のレベルが上がっています。
私はこのプロジェクトに参加して日が浅いのですが、うるるには以前から意見を言いやすい雰囲気がありました。職種にかかわらず「何かやりたいですね」「これが最適ですね」と、どんどんビルドアップしていく流れができているんです。
購入率向上プロジェクトは、そういう文化をさらに表現しやすくする後押しになっています。
実は前々から、うるるの良さをより活かせる開発体制に変えたい気持ちがあって。例えば、機能を追加する際、ユーザーの実態に沿った本質的な改善や施策を開発課が自分たちで思考し発信源となって取り組んでいくような形です。
当然、プロダクトの目的に関してはあらゆる関係者と協議します。ただ最初に「どんな指標を改善・向上するか」はステークホルダーと協議し意思決定をしたうえで、その実現に向けて「何を、どう作るか?」は開発課に権限を移譲していただき、責任を持って主体的に開発に取り組める体制にしたかった。
事業部長に提案して2、3回ぐらい押し返されましたが(笑)、その度に、仮説を裏付ける確からしいデータやロジックの思考を重ねブラッシュアップし「そこまで考えたんだったらやってみなよ」とチャンスをもらって動き始めたのが、購入率向上プロジェクト。より良いプロダクトを作りたい、より本質的な改善をしていきたい、その気持ちが具現化した取り組みと言えますね。
個性を活かし、より良いプロダクトを
チームメンバーの印象を教えてください。
岩﨑さんは質問の返答が早い。作り上げたいゴールイメージを、POとしてしっかりと持っているからだと思います。とても信頼できますし、すごく助かっています。
最終アウトプットの明確なイメージは、常に頭の中にありますね。朴さんや鈴木さんや他の方々の助言を受けてブラッシュアップされていく感じで。
岩﨑さんの目的を忘れない姿勢には、私も助けられています。チャットツールの返信も的確で迅速なので、円滑に仕事を進められています。
それに岩﨑さんは「連携率が何パーセント上がった」とか「購入単価が何十円上がった」とか、数値で共有してくれるので、モチベーション向上にもつながっていますね。
照れますね(笑)
具体的な共有という点で言うと、鈴木さんもデザイン変更の意図をしっかりと説明してくれますよね。だから細かなデザインの調整も納得して、自信を持って実装できます。
UI/UXに限らず、紙媒体やWebデザインでも、デザイナーなら必ずデザインの意図は持っていると思います。例えば文言でも、漢字一つ違うだけでもだいぶ印象が変わりますし。何を聞かれても、絶対に説明できるように心がけていますね。
そう言う朴さんも、課題に対して的確な意見をすっと出してくれますよね! 会話の切り出しが上手い。エンジニアもPOも、皆さん論理的ですよね。私は結構、エモーショナルな解決方法に向かいがちなので、尊敬しています。
鈴木さんはその分、ユーザーの感情に寄り添って考えることができていますよね。
つい数日前も「ママさんが写真販売に関して、こんな不満のツイートをしていました」と、えんフォトユーザー以外の声も自ら情報を拾って共有してくれて。情報を集めて分析し、プロダクトに反映する姿勢は素晴らしいです。
朴さんは目的に沿った技術を使って、正しい道筋を立てるのが得意。心強いなと思っています。勉強熱心だし、常にインプットして実務でトライする姿勢に刺激をもらっています。
ユーザー目線で考えられる鈴木さんと技術力でチームを導ける朴さんが両翼にいて、私は支えてもらっている感じですね。
「何をしたいのか、どう作るか、お客さんにどのように届けるか」といったPOが考えるビジョンを実現できているのは、お二方や他のメンバーのおかげ。感謝しています。
今後のえんフォト開発への思いを教えてください。
ユーザーがわが子の保育園幼稚園時代を思い返した時に、「あのサービスを使ってよかったな」と思い出してくれるようなプロダクトだったらいいなと思います。
そのために事業部一丸となって、ユーザー目線で考えられるように利便性やデザインの強化を徹底していきたいです。
私はエンジニアなので、今ある課題をまず解決したい気持ちがありますね。必要な機能をより使いやすく、わかりやすくしたいです。それができれば、ユーザーの満足度が高いプロダクトを提供できます。
加えて、プロダクトを開発するメンバーがより働きやすいチーム体制や雰囲気を作っていきたい。そういった風土が、プロダクト構築力を強化するポイントだと思っています。
結果を出すための風通しのいいチーム体制や雰囲気は大切ですよね。私も、開発課含めえんフォト事業部として、一枚岩でプロダクトを作っていきたいと考えています。
えんフォトは幼稚園の業務効率化や労働力不足にフォーカスしてローンチし、改善を繰り返してきました。おもいで事業としての成長を目指すえんフォトにとって、全てのご家庭、ファミリーに対しての価値提供が新たなゴールです。
これからも、「もっと幸せな思い出を届ける」というビジョン実現に向けて、チームみんなでプロダクトや事業を一緒に育てていきたいですね。