VISION
2023/03/15

うるる初のCHROがうるるで得た経験、そして卒業後の展望について語る!【うるる卒業ブログ】

2023年3月。2010年からうるるにジョインし、2019年から執行役員を務めてきたCHRO(最高人事責任者) 兼 人事部長の秋元優喜さん(上記メイン画像左)がうるるを卒業することになりました。

中期経営計画を1年残したこのタイミングでなぜ卒業なのか、と疑問を持つうるるメンバーの方もいらっしゃるでしょう。
長くうるるを知っている秋元さんがいなくなって、今後うるるはどうなるのか。そんな不安を感じる方もいるかもしれません。
しかし、秋元さんの卒業は決してうるるにとってネガティブなことではなく、これからのうるるが新しい一歩を踏み出すための兆しでもあります。

秋元さんが卒業を決めた背景や今の率直な気持ちなどを、社長と共に伺ってきました。

開発以外、全部体験させてもらった。うるるで積み重ねた12年

ー秋元さんがうるるにジョインしたのは2010年。きっかけは何だったのでしょう?

秋元:当時、求人誌を発行する会社で働いていたのですが、リーマンショックで大きな影響を受けました。その時、求人や人材は経済の影響を直接受けるんだな、と実感したんですよね。
そんな中、うるるが「在宅ワーク」という新しい働き方を世の中に提供しようとしているということが非常に魅力的だと思ったんです。

当時は今と比較すると、在宅ワーク(テレワーク)を推進している企業はまだまだ多くありませんでした。
しかしうるるは、求人ありきではなく、新しい働き方を世の中に提供しようとしている。
不景気で仕事が減ったとしても、在宅ワークの仕組みを使えば、世の中のどこにいても仕事をすることができて、日本国内だけでなく海外からも仕事を受けられるかもしれない。

そんな新しい仕組みづくりをしているうるるで働くことに興味を持って、(現取締役の)小林さんや桶山さんに話をして、社長につないでもらったんです。

星:伸輔(小林)が前職時代の秋元さんの部下ということもあって、完全にリファラル採用だったよね。

秋元:そうですね。2009年頃、社長に居酒屋面接をしていただいたんですが、社長が語る熱くワクワクするビジョンにすごく感銘を受けて。

星:当時は今よりもっと大きいことを言ってたよね、宇宙とか(笑)。今と違って根拠はないんだけど、その分自由に、大きなビジョンを好きに語っていたと思う。

秋元:当時の私にはそれがすごく魅力的に見えて、この人と働きたい!と思って転職を決めました。

ー秋元さんがうるるに入社してから現在まで、どのような経験を積まれたのでしょうか?

秋元:最初は主力CGS事業のNJSSの営業として入社してから、すぐにNJSSの事業部長になりました。

NJSSで2年くらい働いた後、社長から「上場を目指したいので、管理部長をやってくれないか?」という打診がありました。
当時はNJSSが非常に伸びていてとても楽しいフェーズだったので、1度はお断りしたんですが、再度打診を受けて2012年10月から経営管理部長を務めることに。経営企画・財務管理・法務・人事・総務・上場準備・海外進出といった管理部門の全機能を担当しました。

本格的に上場に向け財務経理はプロ人材を採用することを前提に、2014年10月に総務人事部長として主に人事と総務を担当するように。
2019年4月から執行役員人事総務部長、2021年4月から現在まで執行役員CHRO兼人事部長として今は人事だけを担当しています。

星:最初は営業だったんだね!

秋元:そうなんです。うるるでは事業の営業現場からコーポレートの全機能まで、あらゆる業務を担当させていただき、上場準備や経営まで経験させていただきました。開発以外の全ての業務を経験したと言えるかもしれません。

他社の方とお話をする機会もよくありますが、1社でここまで幅広く様々な業務を経験された方にはほとんどお会いしたことはありません。。そう考えると、バリバリ働ける30代の間に、充実したキャリアを積むことができたのは、本当に幸せなことです。

星:やっぱり営業から財務経理へのキャリアチェンジはつらかった?僕は「挑戦してみたら良いじゃない!」って軽く言っちゃってたと思うけど…(笑)。

秋元:つらかったというよりは、やっぱり大変でしたね。
知識がない状態からのスタートなので、土日も図書館で簿記の勉強をしたり、これまた休日に1人で会社に来て書類に間違いがないか、一つずつ確認したりしていました。
そろそろ自分一人で財務経理周りも担当するのは難しいな。。と感じていたタイミングで、現Co-CFOの近藤さんたちがジョインしてくれたのは本当にありがたかったです。

実はうるるに転職してくる前から、将来的には人事をやってみたいという思いはあったんです。
結果的にはうるるにいた12年半のうち、約10年間は人事に関われたことは幸せだと思いますし、星社長のような組織づくりに力を入れている上司の元で働けたことは本当に良かったです。

星:本格的にうるるの人事・組織づくりにこだわり出したのが2011年頃だから、ほぼずっと秋元さんと一緒にやってきたね。

秋元:はい。社長が本気で組織づくりに向き合う人じゃなかったら、私もこんなに長くうるるの人事に関わってなかったかもしれないです。

ーちなみに、社長がずっと「働き方向上委員会」など、働く環境づくりに取り組んでいる思いって、何なんでしょう?

星:シンプルに、働く環境を良くすることが当然だと思っているからかな。
働く環境がいまいちなところで働いてもモチベーションが上がらない。良い環境で働けた方が絶対良いと思うし、そういうことを考えるのが好きだからずっと取り組んで来られたんだと思う。

組織づくりって、本に書いてあることを実践してもうまくいかない。単なるパクリで良いんだったら、世の中の会社すべてがうまくいっているはずだから。

正解はないし、うるるの状況が変われば求められることも変わってくるから、どれだけ取り組んでも充分・終わりということはない。
いまのうるるに響くものは何なのか、何が必要なのかを常に考えて、カスタマイズしながら実践し続けていきたいね。

50代に向けて、いまだからこそキャリアチェンジに挑戦したい

ーそんなうるるで経験を積んできた秋元さん。なぜいま卒業なのでしょうか。

秋元:一言で言うと、自分のキャリアゴール実現のためです。
個人軸としては「自分の生きた証を残したい」、社会軸としては「自分の経験と学びを社会に還元したい」という思いがあって、その両方を実現するのがキャリアゴールです。

2022年9月に45歳になりました。四捨五入すると50歳。
社会に出てから今までで約20年間、50歳になってからも20年働くとすると、45歳から50歳までのつなぎの5年はとても大切な期間で、50歳からの20年に向けて、できる限り早く自分のキャリアゴールに向かって動き出したいと思ったんです。

星:その感覚、すごくよく分かるなあ。若い頃はカウントアップなんだけど、45歳になるとカウントダウンが始まる。自分の経験や財産を貯金として持っておくのか、投資として増やしていくのか、という考え方になる。

秋元:そうなんですよね。おそらく社長が45歳くらいのタイミングでM&Aとか投資の話をし始めたような気がします。

星:そうだっけ?(笑)でも確かに、うるるの経験をうるるに閉じ込めるのはもったいないと思って、外部への投資を意識し始めた頃だったかも。自分の経験を積んでいくことに意識を向けていた若い頃から、経験をどう活かすのか、周囲に還元していくのかというマインドに変わっていくよね。

秋元:まさにそうで、私の次のキャリアでは経験の還元に取り組む予定です。

キャリアゴールが実現できるなと感じた会社の代表の方から声をかけていただき、ジョインする予定なのですが、その会社さんは「経営幹部人材が不在であることによって、経営がうまくいっていない企業様」に対して、人材/組織面から経営支援をおこないます。
目指すは、大企業→スタートアップ→地方企業という「経営幹部人材のエコシステムをつくること」。自分が培ってきたキャリアや経験を、どう社会に還元するか?ということにつながります。

星:おもしろそうだね!

秋元:ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。

考え抜いて決めた卒業ではあるものの、正直、私が抜けることで迷惑をかける部分もあります。
そのため、星社長に辞めることを報告したら何と言われるか不安でした。

でも、「秋元さん、応援しかない!」が第一声で。
「うるるでも他社でも、秋元さんがイキイキ楽しく仕事ができるのが1番だから!」と言ってくれて、心配していた退職を引き留めるとか、考えを否定されるとかそんなことは一切なかったですね。

こんなに長く星社長と一緒に過ごしてきて、まだいらない心配をしていたんだなと反省すると共に、うるるで働けて、星社長が上司で本当に良かったなと心から思いました。

ー星社長は秋元さんが卒業することに対してどう感じていますか?

星:本人にも伝えた通り、応援しかない!

あと、結構うちって役員が長期にわたって同じメンバーで辞めてないという特徴があって。
これって長く働きたいと思ってもらえる組織ということで、良いことではあるんだけど、見方を変えると新陳代謝が悪いとも言える。
社員の「自分のバリューをどう活用するのか」「どうやって生きていきたいのか」という選択肢を、うるるの中だけに縛りたくないという思いもあるんだよね。

だから秋元さんがうるるを卒業して、次にどんなキャリアを描くのかは、僕自身も楽しみにしてます!

新しいうるるに期待。自分は外で「うるるブランド」を構築する

ー秋元さん卒業後のうるるに期待することは何でしょうか?

秋元:第三ステージへの移行を期待しています。

私の中では、社長がうるるをMBOで創業して創業メンバーだけでBPOをやっていた時代が第一ステージ、NJSSが生まれ創業メンバー以外の社員たちが入社し、会社を上場させ今に至るまで拡大させてきたのが第二ステージ。

第三ステージは現経営陣、特に10年以上うるるに在籍している取締役・執行役員が作ってきたうるるから、次世代を担うメンバーが台頭し、現経営陣では考えられなかった事業を展開して、会社をこれまでよりも高い成長率で成長させていくフェーズだと思います。

実は、私がこのタイミングで卒業するのは、次の中長期計画を考えるタイミングだからということもあります。

うるるがこれまでよりもさらに成長するためには新規事業やM&Aが必要不可欠。
そんな新しい事業を担う役割は、長い目で見ると次の世代にバトンタッチしていく時期に来たんじゃないか、というのが私の思いです。

パラダイムシフトは急に起こるものではありません。
きっかけとなる1つの要因には「世代交代」があると考えています。

うるるをいまの状態から遥かに成長させ、ビジョンを実現し、100年以上続く企業にするためには、大規模なパラダイムシフトが必要。
いま入社してくれている熱意のある次の世代には、ぜひその流れをつくっていってほしいと思います。

星:確かにうるるが一皮剥けて大きく成長させるためには、大規模な変革が必要かもね。

いまは良くも悪くも事業がある程度大きくなって、保守を重視しながらそれ以外のリソースでチャレンジする雰囲気があると思う。
でも本来このバランスは逆で、どんどんチャレンジしながら、残ったリソースで現状レベルを守ることが必要なのかもしれない。

ーなるほど…。ちなみにうるるが第三ステージに進む中で、大切にするべき良い部分と、逆に解決すべき課題は何だと思いますか?

秋元:良いところが圧倒的に多いですが…良くも悪くも人に優しいところですかね。
私の卒業についても、心からのエールを送ってくれる星社長ですから、どんなことがあっても社長はメンバーを思いやり、メンバーのための経営をされていくんだろうなと思いますし、結果として経営も順調にいくんだろうと思います。

反面、本人の成長や市場価値を考えれば、かなりストレッチした目標にチャレンジしてもらったり、時には本人のことを思って叱らなければならなかったりすると思います。

メンバーの心理的安全性を大切にすることと、ただ過保護になることは違う。
ただ甘いだけの環境では、成長を重視する若手社員の離職理由にもつながりますから、チャレンジングな環境になっているかということは定期的に振り返ると良いかなと思います。

星:確かに心理的安全性のない会社で働くのってつらいんだけど、そこで生き残った人って強くなるんだよね。過酷な環境だからこその経験や学びもあると思う。

一方で、過酷な環境を用意しなくてもどんどん成長していく、自家発電できる人もいる。
いまは社会的に過酷な労働環境は良しとされないこともあって、大事なのは過酷な環境を用意することじゃなく、自家発電できる人材をどう育てるかということのような気もする。

秋元:それを科学して、採用や育成に取り込んでいけると良いですよね。

星:その人の生まれ持った性質とか、野心があるかどうかとかによるから難しいんだけどね。

でも別に難しいことをやらなきゃいけないということはなくて、当たり前のことを当たり前にやることが基本。

ビジネスをやっていて痛感するのは、やっぱり時の運もあるなということ。
当たり前のことを当たり前にやっていく中で、時たま起きるラッキーを掴み続けることが成長につながるんだと思う。

ーまだまだお話を聞きたいところではありますが…。
お時間も来てしまったので、最後に秋元さんからうるるへのエールと、星社長から秋元さんへのエールをお伺いしたいと思います。秋元さん、お願いします!

秋元:うるるの第三ステージに期待しています!
それが実現できるメンバーがうるるの中にいると、私は確信しています。

一方で私は卒業してからも、「うるるブランド」を高めていきたいと思っています。
先ほども話が出ましたが取締役や執行役員が長く残っている中で、まだまだうるるは「元〇〇の役員がこの会社に転職して活躍!」というようなブランドはありません。

私や、他の卒業する元うるるの人たちが、別の会社や社会において価値を発揮することによって、「うるるブランド」の認知度が高まると思いますし、そうすればまたうるるに良い人材が入ってくるはずです。

私はうるるが大好きなので、卒業してからもうるるに何かお返しできたらいいなと思っています。
これからも「うるるブランド」を一緒に育てていきましょう!

ー星社長、お願いします!

星:いまの話を聞いて、余計に秋元さんの卒業後が楽しみになったね!

秋元さんは組織体制がまだできていない頃からのメンバーなので、存在感・影響力はやっぱり大きい。いまのうるるをつくってきた、功労者と言える存在だと思う。

そんな秋元さんが他の環境に飛び込んで、どういう存在感を発揮できるのか、効果が出せるのかは本当に楽しみ!
もしかしたら全然本領を発揮できないかもしれないし、たくさんの会社をめちゃくちゃ成長させられるかもしれない。

秋元さんと僕との関係性くらいになると、これから全然会えないということは絶対にないので(笑)、次に会えた時の秋元さんがどんな経験を積んでいるのか、楽しみだな。応援してます!

ー秋元さん、星社長、今日はありがとうございました!

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