私たちは「世界に期待され、応援される企業」に近づけたのか
目次
2020年を振り返る
2020年を振り返ると、コロナに始まり(コロナはまだ終わってないですが)、世の中にとってもそうでしたが、私にとってもすごく大きな転換期でした。
4月に緊急事態宣言を受けたときには「世の中、会社をやっている社長さんはたくさんいるけど、みんな何を考えてるんだろう」みたいなことが気になったり。「業績への影響がどうでるんだろう、業務への影響がどう出るんだろう」っていうのが未知数でした。
幸い、うるるはリモートワークが進んだことによってポジティブな結果も出て、計画も上方修正をしました。
改めてこの転換期があったタイミングで、理念に立ち戻って考えてみたいと思います。
自分たちが何のために存在するのか、今だから考えたい
私たちの原点となる部分が存在意義であり、それを言語化しているのが理念です。
「うるるという会社を何のためにつくったのか、うるるは何のために存在するのか」。
自分たちの欲求を満たすためだけの存在だと志は低いし、
生きてく上での喜びが非常に自己中心的なものになってしまう。
そういう考えでいると、仕事をしているうちにどこかできっと虚しくなると思っています。
それは、私が過去に体験したことでもありました。
18歳のときに、電話機の訪問販売をしていました。
売れば売るほど会社にも褒められ、役職も上がり、どんどん昇給・昇格していく。
だけどいざ、お客さん視点にかえったとき「どんな価値を生み出せているんだろう」と、ふと思う瞬間がありました。
当時販売していた電話機は、量販店で買う方が安かったんです。同じ型であっても。
もしかして私と出会わなかった方が、お客さんは幸せだったかもしれない…。
それに気づいてしまったんです。
自分たちの都合でしか物事考えていなかったことが、すごく急に虚しくなってしまって。
なんのために、自分は頑張ってたんだっけな…と。
だから今、組織としても「虚しさ」をつくり出してしまうようなことがあってはならない。
10代でその経験をしてから、自分たちが本気で追い求めたくなるような意義を掲げていきたいという思いがずっとありました。
だけど、2003年の社内創業当時はそれどころじゃない。なかなか言語化できるような状況ではありませんでした。
あるとき出会ったのが「Googleアース」の存在
うるるが社内創業し、マンションの一室でやってた2005年6月。Googleアースがリリースされました。
初めて見たときの感動を今でも覚えています。
もう世界旅行のような感覚で今まで行ったことあるところや、それこそエアーズロックを真上から見てみたらどんなだろう、など。
Googleアースを見た日は、夜まで仕事そっちのけでずっといじってた記憶があります(笑)。
そのときにGoogleってすごいなと素直に思いました。
まず、何がすごいのかと言うと(技術ももちろんすごいのですが)、タダで使えているということ。
当時は、金づちで頭を殴られたような衝撃でした。
どうやったらこれをタダで提供できるんだろうか…そう思うと同時に、Googleという会社が次にどんなサービスをつくってくれるんだろう、と期待している自分もいました。
そのときに「期待されたり、応援されるような存在になりたいんだな」と、ユーザーとして感じたことがそのまま、うるるにつながったんです。
理念を言語化できていないときも、創業メンバーみんな何らかの思いは持っていましたが、それが何なのかはぼんやりした状態でした。それが明確になったことで、ぐっと解像度が高まり、視界がクリアになったタイミングなんじゃないかと思います。
だからこそ理念を言語化して掲げ、本気で追い求めるってことがすごく重要だと考えています。
「世界に期待され、応援される企業であれ」の現在地
ちょうどMBOをした2006年くらいからこの理念を掲げて、今までやってきました。
果たして、今うるるは、この理念に近づいているのか?
それで言うと、今はまだ全然そうはなれていない。
今この世の中から、うるるという会社がなくなったとしても、世の中ってそんなに変わらないのではと思います。
極端な例を言うと、Googleがなくなったら…トヨタがなくなったら…世の中大騒ぎになるでしょう。それは、社会にとって存在意義の高い会社だからだと思います。
うるるはまだまだ、何も成し遂げられてない。これからです。
もちろん今まで何もなかったところから、ここに至るまで、少しずつ成長を経てきました。
理念を実現するためには、一段ずつしか行けない。
そういう意味では、ステップとなる階段はしっかり踏めてきていると思います。
踏めているけれど、「世界に期待され応援されているかどうか」と捉えると、全然まだまだ手前の方。
ただしプロセスがないと、理念実現はできないので、今まさに重要なプロセスを一段一段、登っているところだと言えます。
うるるのこれからは、さらに「進化」のとき
うるるは日本の労働力不足という社会問題に対して取り組んでいます。
日本は労働力不足の先進国。この問題に対して私たちが何かしら発見や発明ができれば、それを次に労働力不足が訪れるであろう国に対しても解決方法を提案していける。
そんな風に世界にサービスを提供できたら…
そして世界の労働力不足を解消するような存在になれたら…そう思っています。
「うるるって会社はなんて素晴らしいプロダクトを提供しているのだろう」
「うるるは次にどんなプロダクト、サービスを提供してくれるのだろう」
と期待に胸を膨らませてもらえるような存在にこれからなっていきたいと強く思っています。
2020年に入り、コロナの影響により世界中が同じ時期にガラッと変わることは、今までにはなかった経験です。
まだコロナが収束していないこの状況で「これから何をすべきか」の答えはまだ明確には出ていません。
この先も、その答えを探し続けていくことが必要ですが、それには「進化論」をすごく強く意識することが重要だとも思っています。
生き残っていくためには、変化に対応でき、進化していかなければいけない。
うるるはこれからも進化をし続ける。
そんなことを考えさせられ、改めて強い思いを確認できた2020年でした。
みなさん、1年おつかれさまでした。