みんながコアに!シルバー・コア賞受賞者に聞く、シナプス組織のあるべき姿
目次
ーシナプスアワード シルバー・コア賞を受賞。それでも「まだまだ」と語る理由
10月に開催された、「ULURU Synapse Award」。うるるが提唱している「シナプス組織論」の浸透を目指し、日々組織と向き合っているコアを表彰するアワードです。
シナプス組織論についてはこちら
今回シルバー・コア賞に選ばれたのは、うるるBPO BPO事業部 事業部長の鎌野真人(かまの・まさと)さん。東京の部署と徳島の部署、両方に関わるコアとして多くのメンバーに関わっている鎌野さんの姿がメンバーから評価され、シルバー・コア賞受賞につながりました。
受賞理由:
・親しみやすいキャラクターに加え、否定せずに相手を受け入れ、コアラ―に真摯に向き合うエピソードが多く上がった、
・徳島メンバーの悩みや不安にも常に向き合い、まっすぐにコミュニケーションを取っている姿がコアラ―より評価された。
まだまだ道半ばで、これから取り組みたいことがたくさんあるし、コアとしても成長していきたいと語る鎌野さん。シルバー・コア賞を受賞しての振り返りと、今後について伺いました。
<鎌野さんプロフィール>
2008年9月にうるるに入社。現在はうるるBPO BPO事業部 部長として事業部に紐づく複数の課を管轄。趣味・特技はスプラトゥーンで、子どもと一緒に楽しんでいる。座右の銘は「反省と思考」。その日にあったことを夜に反省し、どうすれば良かったかを考え、翌日実行するのが日課。
ー意識していた「共感力」に気づいてくれたメンバーがいた。そのことが嬉しい
シルバー・コア賞ということで、これまでの取り組みを評価していただき、ありがとうございます!
とはいえ、自分自身ではまだまだ道半ばだと思っていて、コアとしての役割を100%果たせているとは言い切れません。もっともっとコアとして自分も成長し、メンバーや組織の成長を支えていきたいと思っています。
今はまだその途中経過というところですが、それでもメンバーが良いと思ってくれたことに感謝しかありません。
印象に残っているのは、授賞式の時に流れたメンバーからのビデオレターで、メンバーが「共感力がある」と言ってくれたこと。自分自身意識して頑張っていた部分なので、そこに気づいてくれたんだ!と嬉しかったですね。
「共感力」って言葉で言うと簡単なんですけど、実は奥が深くて。
私が意識しているのは、相手になりきるくらいの勢いで、その人が今置かれている状況や、何を考えているのか、その人だったらどうするかということを考え抜くこと。
その上で「こう言われたら嬉しいだろうな」「こう言われたらイラッとするだろうな」と想像して、伝え方を工夫するようにしています。自分を知ってもらうよりも先に、相手を知ることを頑張る。それが結果的にみんなが「共感力」と呼んでくれている私の特徴につながっているのかなと思います。
ー共感することで心からの信頼関係が育める。それがコアとしての第一歩
「共感力」がなぜ大切かと言うと、コアの役割の一つである「アイデンティティの浸透」のためには心からの信頼関係が必要で、その心からの信頼関係を構築するために共感力が役に立つからです。
コアはうるるのカルチャーや事業部の戦略を純度高くコアラ―に伝えること、すなわち「アイデンティティの浸透」が求められますが、心からの信頼関係がない相手から「私たちのアイデンティティは○○です」と言われても受け止めにくい。
逆にコアから考えてみても、よく知らないコアラ―にどう伝えれば純度高く伝えられるのかは分からないですよね。アイデンティティはうるるを形作る基礎でもあるので、もちろん全く違う意味に変えてはいけないんですが、それでもコアからコアラ―に伝える時に、それぞれに合った伝え方があると思います。
だからこそ相手を理解した上での言葉のチョイスや、タイミングを見計らうなどのカスタマイズが必要です。
そのカスタマイズは相手のことを知らなければ絶対にできません。共感力を持って相手を理解しようとすること、その上で心からの信頼関係を築くことが、仕事を進めていくいろんな場面でコミュニケーションを支える基盤になってくれると思います。
と言っても、私自身、全てのメンバーと心からの信頼関係を築けているかと問われれば自信はありません。口で言うのは簡単でも、心からの信頼関係を築くこと、そしてそれを維持していくことは簡単なことではありません。
それを踏まえた上で、足元で意識をしているのは、こう言ったら相手はどう思うかな、こういう時相手はなんて言うかなということを常に自問し続けること。
そこのイメージがつかないのであれば、まず心からの信頼関係は築けていないのではないでしょうか。
じゃあどうすればいいんだ、というのがまた難しいところなのですが(笑)、対話を通じて相手と理解を深めていくことがポイントかなと思います。
例えば苦手なメンバーがいたとして、「なんであの場面であんな言い方をしたんだろう」と考えても想像がつかなかった時、「実はあの時別のところでバグが発生していて…」とか「前日子どもが夜泣きで全然寝れてなくて」とか、そういう背景を聞くと「なんだ、そんなことだったのか」と思える時もあります。
それを聞いた時に、「なるほどね、自分も似たような経験があって…」と対話ができれば、相手からも「そういう時にこういう考え方をする人なんだ」と理解され、信頼関係構築に役立つかなと思います。
ーコアとしての理想と現実。それでも組織に向き合い続けたい
▲受賞した鎌野へサプライズメッセージを送る鎌野のコアラーたち
心からの信頼関係を大切にしていても、やっぱり全ての場面でそれが実行できるかと言われればそうではありません。
例えば昨年からはコロナでリモートワークが導入され、なかなか顔を合わせた対話の機会が持てないということもありました。
また徳島と東京は物理的に距離が離れているので難しいという場面も。
それでも自分自身でも意識して、メンバーにも繰り返し伝えてきたのは、どんな場面であっても伝えることはうるるの文化であり、うるるで働く従業員の権利だ、ということ。
うるるっていわゆるトップダウンの組織じゃなくて、ボトムアップをすごく大切にしている組織。だからこそ、立場が何であれ思ったことは伝えるのが権利だし、伝えられた方はそれに真摯に向き合い改善していくのが義務なんです。うるるスピリットを体現するためには、伝える努力も受け止める努力も諦めてはいけない。
そう信じて、組織と向き合っていこうとしているし、これからもその姿勢を続けていきたいと思っています。
対面じゃないからとか、物理的距離があるから仕方ないよね、と諦めるのではなく、対話を重ねて心からの信頼関係を構築していくことは、難しいからこそ挑戦のしがいがあります。
それに心からの信頼関係があると、得られるメリットって本当に多いんですよ。コアとしてということだけではくて、例えば業務上どうしてもこれは断らないといけない場面ってあると思います。
でも心からの信頼関係がないとなかなか断りづらい。それで請けてしまっても不満ばかりが溜まってしまって、目指すべき組織の姿からはどんどん遠ざかっていってしまう。
それは組織全体にとって望ましい形ではありません。
断るべき時は断れるようにする。そして断られたとしても、それで関係が悪化することなく、次に仕事でやり取りする時は改善されて、よりコミュニケーションがスムーズになる。そういう状況を生むためには、やっぱり心からの信頼関係が大切なんだと思います。
ーみんながコアな組織が理想。そのためにコアとしてあるべき姿
シナプス組織を一つの組織として捉えた時に、一人のコアが圧倒的に組織をまとめているというよりは、全員がコアになるくらいアイデンティティが浸透して、相互に指導・育成・フィードバックができている状態が望ましいと思っています。
みんながコアになるためのポイントは、良いコアがコアラ―を良いコアに育てていくこと。
やっぱり全員が一気にコアになるのは難しいと思います。だから正解かどうかは分からないけど、良いコアがコアラ―を育てて、そのコアラ―が別の場所でまた良いコアになって…ということを愚直に続けていくしかないんじゃないかな。
だからシナプス組織の形としては、双方向に作用する平面的な形になる気がします。
上から下に下ろすピラミッド型ではなく、上下左右でコミュニケーションを取り合って、それぞれがそれぞれにフィードバックしあうのが一番成長スピードが早いんじゃないか、と。
それと一人圧倒的なコアがいるよりは、コアの存在があまり目立たない方がいいんじゃないか、という思いもあって。
私にとってコアは陰でコアラ―の成長を支えているイメージ。
例えばフィードバックについても、その人に合わせて伝え方を変えていくのが望ましいと思っているので、そういうのは他の人からは見えづらいんじゃないかな。
ちゃんとやっていたとしても、目に見えにくかったり、なんでそういうことをするのか理解されづらかったりすることもあると思います。
それでも真摯にメンバーと向き合い、コアとしての役割を果たそうと奮闘していれば、メンバーにはそれが伝わって、今回の受賞のようなプレゼントにもつながるのかもしれませんね。
ーやりたいことはたくさんある。これからもコアとして理想の追及を
今回シルバー・コア賞を受賞させていただきましたが、やっぱり私にとってこれはゴールではなく、まだまだ通過点という印象です。
メンバーがこれまでの取り組みを良いと思ってくれて、たくさんエピソードを送ってくれたことは率直に嬉しいです。でもここで終わり、というわけではないんですよね。
まだまだ「心からの信頼関係」が構築できているとは胸を張って言いきれないメンバーも正直いるかなと思いますし、もっともっと何を考えているか知りたい、理解したいと思う相手もいます。コアラ―として、コアのことを大枠理解できているかなと思っていても、時として想像を超えてくるような、予想外なことも発生してチューニングが必要になることも。
そういう時は、「どういう意図でそう言ったんですか」ということを深堀りして、自分が思う相手と相手本来の姿のずれを修正するようにしています。
それは大きな話でも小さな話でも同じ。
コアとコアラ―にちょっとでもずれがあると、高い水準でアイデンティティを浸透させることは難しいですから。私なりに理想のコアになれるよう、そして今以上にメンバーや組織の成長をサポートできるよう、どんどん挑戦を続けていきたいと思っています。
その中で「鎌野さん、それは違うんじゃないですか」「こういう言い方は間違ってませんか」ということがあれば、どんどんフィードバックしてほしいと思っています。
まだまだ毎日「反省と思考」の日々。
みなさん、これからも引き続きよろしくお願いします!