期待値を超えて、ファンになってもらいたい。MVP受賞取り組みの裏にある思い。
-シュフティ年間MVP受賞の理由
2020年度シュフティ年間MVPを受賞したのは、岩崎篤史さん。
ライティングや事務作業、データ入力業務などの仕事が流通するクラウドソーシングサービス「シュフティ」で、唯一のカスタマーサポート(以下:CS)を担当しています。
CS担当唯一の社員として、問合せ対応、仕事承認、本人確認対応、通報対応など幅広い業務を高い当事者意識で担ってくれました。
また10名のCSワーカーを束ねてシュフティのCS業務をしっかり運用し、新しいCS業務の在り方を確立してくれました。部全体の動きとして開発に大きく力を入れることができない中、ユーザーからのサイトの評価はCS業務にかかっていると言っても過言ではありません。
今後も、親切丁寧でかゆいところに手が届く迅速なCS業務を追求していきましょう!受賞おめでとうございます。
シュフティで仕事をお願いしたいクライアントと、仕事を請けるワーカーの両方に関わるのがCSの業務。そんな大切な業務を社員として管理しつつ、シュフティのワーカーに依頼し「CSワーカー」として活用する体制を作り上げた岩崎さんが1年間どんなことに取り組んできたのか、お話を伺いました。
<岩崎篤史さんプロフィール>
2018年12月1日うるるに入社。新潟県出身。現在はシュフティ事業部サポート担当として、CSに関わる業務全般を担当している。趣味はラーメンと自転車で、ロードバイクに乗って片道25kmほどのラーメンを食べに行くことも。機械の修理も得意で、パソコンや車の修理、スマートフォンのバッテリー交換など多岐にわたる技術を習得している。座右の銘は「ただで帰すな」。
目次
ワーカーの力を活かし、CSの課題を解決
シュフティは現在、42万人以上 のワーカーが利用してくださっていて、26,000件以上の仕事が流通しています。
CSの仕事は、主にワーカーが安心して仕事を引き受けられるようにすること。そのために必要なこと全般を担当するポジションなので、業務としては多岐にわたります。
そんなCSの仕事を元々は社員である私一人が担当していました。業務量が膨大になる中、昨年の4月頃からCSの業務をパッケージ化して外部に切り出せないかという検討が始まり、まずシュフティのサービスを使ってみることに。そういう経緯で誕生したのが、「CSワーカー」です。
CSワーカーは今10人くらいお仕事をしてくださっていて、大きく分けると担当業務は5つ。
1つめは、シュフティを利用しているユーザーからの問い合わせ対応。
2つめが、シュフティ上に流通している仕事の審査作業で、ルールに則っていない仕事の募集がないかをチェックしています。
3つめは、利用しているユーザーの本人確認作業。ワーカー側は任意ですが、仕事を依頼するクライアント側の本人確認は必須としています。
4つめと5つめは、通報対応と違反者対応です。残念ながら事前に本人確認等のチェックを通していても、実際に仕事をしてみるとルール違反が疑われるケースがあり、それらに対して適切な処理を行うのが業務の一つです。
このような業務は個人情報を扱うことになるので、個人情報の流出という観点がリスクになると心配をしていましたが、そこは管理体制の強化などのリスクマネジメントを行って対応をしています。
CSワーカーの体制を導入した当初は、月間で60件近い有効通報 が発生しているような状態。そこでCSワーカーの力も借りながら、2つの対応を行いました。
1つは違反行為を依頼するクライアントに対して、ちゃんと違反行為の証拠が見つけられた場合は、強制退会するように違反者対応を強化したこと。ここは証拠がきちんと残せるように、また一度違反行為を行ったユーザーが再登録できないようになど、機能面でも改修を行いました。
もう1つはワーカー側にも注意喚起を行ったこと。「ガイド」と呼ばれるお知らせをワーカーのマイページトップに掲載して、リアルタイムで起こっている違反行為に関するお知らせを行ったんです。具体例を提示することで、ワーカー自身も「自分の身は自分で守る」という意識向上を促すことができました。
結果として1年ほど経った現在では、月間60件あった有効通報が現在は月間7件ほどに減少するなど 、シュフティが抱える課題の解決に、CSワーカーの力は欠かすことができません。
コロナ禍でクラウドソーシングには追い風。だからこそ大事にしていること
この1年間、シュフティのサービスに関わったり、遠方に住むCSワーカーたちとやり取りをしたりする中で、やはりコロナによる働き方の変化を明らかに感じています。
これまでのクラウドソーシングというと、テキストベースでのコミュニケーションが主流でした。現在はzoomやGoogle meetなどのビデオ通話ができるツールもどんどん広がっていますし、ネット環境というインフラ面でも大分強くなってきているなという印象です。
そのため、テキスト以外でも「ちょっと今オンライン会議いいですか?」というようなやり取りが、シュフティを利用しているクライアントとワーカーの間でも起きています。
自分自身、CSワーカーとは密に連携を取るように気を配っていますね。
特に問い合わせ対応や仕事の審査作業など、定型の作業ではない物を担当していただいるCSワーカーとは週に1回1on1の時間を設けています。
問い合わせ対応は生モノ。「こう対応してください」という型にはめるだけでは、対応方法に関する認識の違いや「これでいいのかな?」という不安が発生してしまいがちです。そのため、常にCSワーカーとコミュニケーションを取ることで、認識のすり合わせを行い、課題感も共有するようにしています。
将来的には週次の面談時だけではなく、常時相談ができる状態にしておいて、より迅速に対応できるような体制を整えていきたいなと考えています。
例えば、どうしても今はCSを担当している社員が私一人ということで、CSワーカーから相談を受ける私がボトルネックになる場合があります。
そのため、体制的にはCSワーカーと私の間にリーダー格のCSワーカーを配置し、そこで疑問解消や対応方針の決定ができるようにする。そして問い合わせを早く打ち返したり、仕事の審査も休日や長期休暇等関わりなく、どんどん行っていけるようにしたいと考えています。
他にも、CSワーカーとしてもテキストベースでまとめて聞くのは時間がかかるという場合があるので、常時zoomなどをつなげておいて、気軽にオンラインで相談できるような体制も整えられればと考えています。
お客様をただでは帰さず、ファンになってもらいたい。
今回、CS業務を整備してCSワーカーの体制を整え、安定的に運用をしたという部分が評価されて、MVPに選ばれたのだと思っていますが、正直自分一人の力では全然うまくできなかったと思います。協力してくれた社内の仲間やCSワーカーがいなければ、MVP受賞はありませんでした。
また「幅広い業務を当事者意識を持って担当した」とも評価していただいたのですが、まだまだ自分自身としては目の前の業務に集中しがちで、当事者意識を持って周りを俯瞰できていないなという印象。自分のことだけ、自分の手が届く範囲だけじゃなくて、他の領域、他の人が担当している部分にも視界を広げて、その中で自分には何ができるのかを追求していきたいですね。
前職では実店舗で店長として働いていたこともあって、一人でできることには限界があるし、関わっている人一人ひとりが店舗やサービスの色を作っていくんだな、という意識が強いんです。
その中で、まず自分が大切にしているのは、相手から望まれたことだけを返すのではなく、プラスアルファその人のためになること、今後の暮らしが何か少しでも良くなるようなことを持って帰ってもらう、ということ。
座右の銘が「ただで帰すな」なんですが、これは書店で働いていたアルバイト時代から変わらないスタンスです。
例えば、店舗に探しにきた商品がなかった時に、自店舗で買ってもらうことが大切なんじゃなくて、店舗のファンになってもらうことが大切です。お客様の状況を聞いた上で、「その商品が急ぎで欲しいんだ」ということが分かれば、自店舗で取り寄せるよりも、その時に在庫がある近隣の他店舗の情報をお伝えする方が、その人にとっては助かりますよね。
目先の利益よりも、まずお客様に笑顔になってもらうこと。期待値を超えたサービスを提供することで、ファンになってもらうということは、店舗ビジネスだけでなく、どんな仕事でも共通して大切なポイントだと思います。
今あるシュフティのサービス、CSワーカーとの体制やスキルをもっとステップアップさせて、より早く、質の高い体験を届けることで、ワーカーやクライアントから、「シュフティすごい良いよね」「初めて利用したけど、あそこは安心して使えるよね」と感じて欲しい。
そのために、自分自身マネジメントやサービス向上の部分にもっともっと取り組んでいきたいです。
今はまだ「MVPを獲ったよ!」と正直言えないなと感じていますが、いつか胸を張って自分から言えるようになりたいですね。今回はMVP授与、本当にありがとうございました!