挑戦して後悔はない。本気で向き合ったからこそ今言えること。<Adventure Cup優勝者インタビュー>
ー「夢を見ているようだった」ULURU Adventure Cup
2022年1月に開催された「ULURU Adventure Cup」では、26名のエントリーのうち7名が最終プレゼンターに選ばれました。
「ULURU Adventure Cup」について詳しくはこちら>
数々の素晴らしい取り組み・プレゼンの中から、参加者の投票によって選ばれた優勝者は、OurPhoto株式会社の遠藤若菜さん。
遠藤さんは入社後すぐに、OurPhotoのカスタマーサポート(以下CS)専任第一号としてさまざまな課題に向き合ってきたことを、具体的なお客様とのやりとりを交えながら真っ直ぐな言葉でプレゼンしてくれました。
<参加者から遠藤さんへのコメント>
・何もわからないことから基盤をつくること、さらにCtoCという大変ななかでできたことを尊敬します!メール、泣けました、、。
・お客様へのホスピタリティ・対応の均質化と効率化を並行してバランス良く進められてこられたのが素晴らしいと感じました!
・一番気持ちがこもったプレゼンだと思いました。
・クレーム対応は本当に心が痛むと思うのですが、そこからの快進撃と落ち着きが素晴らしかったです!
Adventure Cupはずっと夢を見ていたような感覚で、録画を見て初めて客観的に振り返ることができたと語る遠藤さんにとって、Adventure Cupへのチャレンジはどんな意味を持つのか。お話を伺いました。
<遠藤若菜さんプロフィール>
2021年5月にOurPhoto株式会社に入社、カスタマーサポートの業務をメインに、ユーザーアンケートの集計やフォトブックの発注業務など、OurPhotoのサービスに関わる業務を幅広く担当。
入社前は海外オプショナルツアーを予約できるWebサイトのCS や、空港の国際線ターミナルのインフォメーションカウンターでコンシェルジュを務める。
趣味は海外旅行やダンス、ヨガなどだが、最近コロナであまり外に出られていないのが悩み。
▲バリへ一人旅した際の一コマ
目次
ー一人目のCSとして、問題山積みな状況を変えるために取り組んだこと
OurPhotoは、出張撮影サービスです。
写真を撮りたいフォトグラファーが1,600名以上登録しており、写真を撮ってほしいユーザーとマッチングして、サイト上で連絡を取り合いながら、当日の撮影、納品を行います。
私が担当しているCS業務は、ユーザーとフォトグラファー双方からの問い合わせを受けます。
月によってばらつきがありますが、七五三などのイベントがあり撮影件数も多かった11月には、大体800件〜900件ほどの問い合わせがありました。
私が入社する前はCS担当がおらず、社長の平野さんが他の業務と並行して対応しているような状態。
結果として、マニュアルがなかったり、休日返上で対応して捌くことで精一杯な状況だったと聞いています。
私自身、コロナの影響で入社した2日目からリモート勤務のため、最初は戸惑いの連続。
CS業務を体系化した資料もなく、日々できることは増えていくものの、全体の業務の中で自分が把握できていることがどれくらいなのか分からず、手探りの毎日でした。
そんな状況の中でも、毎日お問い合わせはやって来ます。
ユーザーにとっては、OurPhotoを通じてフォトグラファーに撮影を依頼したイベントは、人生で一度きりのこと。
だからこそ、ユーザー一人ひとりのニーズに合わせた対応が求められます。
そこでOurPhotoのCS業務として、問い合わせの内容をパターン化し、明確な判断基準を持って効率的に対応できるものと、個別対応が求められるものに分け、対応の品質を安定的に運営できるように仕組みをつくりました。
例えば、対応内容をデータベース化し、およそ400個以上の対応マニュアルを作成。
結果昨年度より1.7倍の問い合わせに対応することができました。
ユーザーとフォトグラファーの対人トラブルやデータ納品に関するクレームは、個別事情が異なりますし、双方の「気持ち」にも関係することなので、一概にこういう対応をすれば良いという正解はありません。
加えて、OurPhotoはCtoCのサービス。
BtoCのサービスであれば、「ユーザーからこういうクレームが来ているので対応してください」とフォトグラファーに指示を出すという形になるのかもしれませんが、OurPhotoの場合はフォトグラファーからの同意も必要になります。
伝え方が非常に難しいのですが、双方の気持ちに寄り添い、ユーザーが何を望んでいるのか、フォトグラファーにどこまで対応してもらえるのか、一つひとつの案件で確認しながら、一番いい形で着地させることができるよう、コミュニケーションを取っています。
こういう案件に向き合うためには、時間的にも精神的にも余裕が必要。
その意味でもCS業務をより効率化・均質化し、誰がいつ問い合わせを受けても同じクオリティで解答ができる環境をつくることが大切だと考えています。
ー必死で過ぎた準備期間。自分のしてきたことは「チャレンジ」だったのか迷った
Adventure Cupのことを知ったのは12月頃。
突然上司から「Adventure Cupに挑戦してみない?」と言われました。
しかしそのタイミングは、繁忙期である11月がようやく落ち着いた時期。
クレームやトラブルも本当に多く、ここをこうすれば良かった、今度はああしたいという反省が山積みだったので、一度ちゃんと振り返りをしたいなと思っていました。
そのため、Adventure Cupの詳細を聞いた後も、「まだチャレンジしたと言える状態ではないです」とエントリーを辞退したんです。
それでも上司から、「良い機会だと思っているし、今までやってきたことをマイナスだけじゃなくて、プラスでも捉えてみてほしい。Adventure Cupが前向きに振り返りする機会になると思う」と説得され、締め切り直前にエントリーを決めました。
そんな状態だったので、エントリーをしてからプレゼンするまでの1ヶ月間はとても不安で。
直前までプレゼンの原稿もできておらず、自分が人前でプレゼンするイメージも湧いていませんでした。
しかも発表する内容は、自分が毎日行っているCS業務。
そもそも成果が見えづらいCSの通常業務を、どうすれば「チャレンジ」として伝えられるのか悩みました。
でも、プロの松本さんから指導をしていただく中で、「自分の業務は、こういう伝え方をしたらこういう意味で捉えられるんだ」という発見もありました。
客観的に自分のやってきたことを振り返ることができ、更にそれをプロの方から指導してもらえて、大勢の人の前で発表できたということは、普通に社会人をしていてはなかなか得難い経験だったと思っています。
松本さんに初めて見ていただいた時は、プレゼンの仕方も発表の内容も、本当にどうしようもない状態でした。
意識したのは、まず分かりやすさ。
自分なりの言葉で、具体的にお問い合わせの文面なども資料に入れながら、聞いている人がイメージできるように心がけました。
他にも松本さんから教えていただいたことはすごく勉強になりました。
指摘いただいた内容を受けて、短期間でここまで改善できたということが単純にとても嬉しいです。
優勝後、いただいたコメントを読んでいると、本当にみなさん私の発表をすごく真剣に聞いてくださったんだな、と感じました。
嬉しい言葉もたくさんいただいて、ちょっと泣きそうになったくらい。(笑)
定量的な成果を示しづらいCS業務を定性的に伝えるということが、今回のAdventure Cupにおいてはネックになるかなと思っていたんですが、こういう伝え方が響いたんだという部分には私自身驚きました。
ー結果に関係なく、Adventure Cupに参加したことに後悔はない
改めて素晴らしいファイナリストの方々のプレゼンの中で、私が優勝できたことは今でも信じられません。
嬉しい、良かったというよりは、プレッシャーを感じているというか、改めて優勝に恥じない仕事をしていかなければ、と背筋が伸びるような気持ちの方が大きいです。
でも、Adventure Cupに参加したことに後悔はありません。
結果は関係なく、後悔は絶対にしなかっただろうなと断言できます。
確かに準備期間は大変だったし、通常業務と並行する中での準備は忙しく、プレゼン当日も緊張していてほとんど記憶にないくらいです。
それでも準備をやりきったと思える状態で、当日プレゼンに臨むことができました。
プレゼン自体に対する自信にもつながりましたし、「今までやってきたことが間違ってなかったんだ」と思えたことが一番大きいと思います。
日々の業務をこなす中で、自分の業務に関わりがある人としかコミュニケーションを取れないこともあると思います。
Adventure Cupでは他の事業のチャレンジングな取り組みの数々を間近で聞くことができましたし、全社的なイベントに当事者として挑戦することで、「いい会社で働いているな」と改めて感じることができました。
だから、私はAdventure Cupにエントリーして良かったと胸を張って言うことができます。
これからも「OurPhotoに出会えて良かった」と思えるような人を増やしていきたい、というのが今の私の目標です。
入社した当時、「一生の思い出になった」「人生の節目節目で利用しています」というユーザーの声を聞いて、感動しました。
こんなふうに思ってくれる人を一人でも増やしたい。
そんな思いを持って日々業務に取り組んでいるものの、まだまだ足りないことだらけです。
今回のAdventure Cupでは、何か一つのことに集中して、本気で頑張って準備をするということは、自分自身を成長させてくれることを身を持って学びました。
この学びを普段の業務にも活かしつつ、より良いOurPhotoをつくっていけるよう、これからも頑張っていきたいと思います。
改めて今回は優勝に選んでいただき、そしてたくさんの素敵なコメントをいただき、本当にありがとうございました!