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2025/11/21

本音のフィードバックでチームは成長する。「嫌われる勇気」が築いた心理的安全性【シナプスアワード2025受賞者インタビュー】

2025年10月に開催された「ULURU Synapse Award 2025」では、5名の社員が「優秀なコア」として表彰されました。うるログでは、受賞者の声を順次お届けします。

今回は「ブロンズ・コア賞」を受賞した森田南央子さんの登場です。

多くの学びと壁打ちを経て、新任課長の森田さんがつかんだ理想のマネジメント像。それは、「心理的安全性」でした。しかし、高き理想の実現には、大きな壁が立ちはだかっていました。森田さんのマネジメント冒険譚――—葛藤の先で得られた、真の成果を追いました。

<「ULURU Synapse Award 2025」について詳しくはこちら>

授賞理由

「心理的安全性の確保」を体現し、チームを力強く導いてくれました。メンバーに寄り添う温かい声かけと、常に前向きな姿勢でチームを鼓舞し、結果として成果にもつなげることができています。その人間性と行動力は、メンバーに信頼と安心を与え、部署全体の成長に繋がっています。

▼森田南央子さんプロフィール

2022年10月キャリア入社。Govtech事業本部 セールス部 インサイドセールス2課 課長として、10名のコアラーのマネジメントを担当。また、プレイングマネジャーとして、入札情報速報サービス『NJSS』の見込み顧客に向けたアプローチや提案・サポート業務にも従事。チームを力強くけん引している。

 

手に持っているのは、娘さんが作った手編みの携帯用ポシェットとのこと

趣味:猫と本とキックボクシング

特技:一瞬で寝る、目覚まし時計が鳴る直前に起きる

座右の銘:置かれた場所で咲きなさい

優しいだけではチームは伸びない。葛藤を乗り越えた先にあったのは

受賞の知らせを聞いたときは驚きました。上司の竹森さん(竹森聡 Govtech事業本部 セールス部長)が選出されたことを聞かされた矢先だったので、「まさか自分も」という気持ちだったんです。ただ、どの賞に選ばれたのかは分からなかったので、発表当日は手に汗をかきながらドキドキしていました。この場を借りて、私を推薦してくれた皆さんに感謝の気持ちをお伝えします。

思い返せば、課長になるのと同時に、私たちのセクションはセールス部と合流し、メインの業務も営業対象が変更となりました。組織も、営業対象も大きく変化することに不安を感じつつ新たなスタートを切ったのですが、自分以上に不安なのは、新人の課長と一緒に新しい仕事に臨むことになったメンバーじゃないかと思い至り、メンバーが不安も不満も安心して言い合える関係をつくることを自分のマネジメントの土台に置こうと考えました。

そこでたどり着いたのが、心理的安全性という概念です。さらには、心理的に安全な状況が整うと組織は勢いよく伸びることが分かったので、それであれば、なおのことこれを追求し、誰よりも極めようと強く決心しました。

けれども、実際は難しいものでした。私にも「人から好かれたい」「悪く思われたくない」という欲があるので、誰かを指摘したり行いを正したりすることには高いハードルがあったのです。かといって、笑顔で動機づけをするだけでは、せっかくまとまった組織がぬるま湯化してしまうんじゃないかという危機感もありました。

そんなとき、人事担当役員である伸輔さん(小林伸輔 執行役員CCO)との1on1のなかで、リーダーシップとフォロワーシップについて深く考えたことをきっかけに、意を決してメンバーの一人に、「あなたには上に進んでもらいたいから、いまから本音のフィードバックをするね」と、対峙することを試みたのです。その結果、一時的に雰囲気は悪くなったものの、お互いの背景を理解し合うことで乗り越えることができました。さらには、そのメンバーが自発的にチーム全体からのフィードバックを求めるまでに成長し、チームのレベルを一段上げることにもつながりました。

本音のフィードバックには、嫌われる勇気が必要です。しかも、そのリスクを負ったからと思い描く効果が出る保証もありません。それでも、その怖さを乗り越え、「本音で指摘してもらえる」「すべて受け入れてもらえる」というお互いの信頼を築くことが真の心理的安全性であり、チームが成長しつづけられる源になる、と思っています。

当事者意識を持ち、組織を全員で動かす

組織のあるべき姿とは、目標達成に向けてみんなが同じ視線で考え行動できることだと思っています。

「課長がいるから大丈夫」「課長に言われたからやる」ではなく、一人ひとりが独自に考えられる状態が大事と考えます。また、意見を軽んじられる経験が重なると、「自分はこう思うけれど、周りの言うままに任せておこう」のような思考になってしまいかねません。

そうならないよう、コアラーには意見が採用されたり賛成されたりする経験や、自分がメインになって何かが動きだすような経験ができる場を設けて自信を付け、「自分も船の漕ぎ手の一人なんだ」という気持ちを育んでもらうことを大切にしています

一方、私も竹森さんのコアラーとして、知りたいことや分からないことはためらわず口にし、素直な思いをぶつけるようにしています。とはいえ、当初は強力なリーダーシップを持つ竹森さんに恐れがあり、それこそ「任せておけば大丈夫」のような気持ちがありました。

けれども、インサイドセールス課の合流にあたり、みんなの意見に耳を傾けよう、考え方や態度を改めようと努力する竹森さんの姿を目の当たりにしたことで私も変わることができました。伸輔さんを含め、背中を押してもらえる存在に恵まれていると、ひしひしと感じています。

成功体験を胸に、さらなる高みを目指す

心理的安全性を確保すると、これほどまでにチームを良い状態にできることが分かりました。この成果を得られたことは本当に嬉しかったですし、私の成長にも確実につながっています。

私の仕事の哲学は、「自分の努力次第で何とでもなる」です。たとえば、理想の子育てをしたくとも、子どもにも人格があるので自分の思い通りにはならないし、それが当然です。一方で仕事は私の努力次第で、私がなりたいと思ったものはすべて実現できる可能性があるのです。この先もみんなから期待され、成長し続けられる社会人人生を歩みたいと思っています。

今度はチームをさらに伸ばしていくために必要なものを探す旅に出るつもりです。現状に満足することなく、ブロンズ・コア賞の名に負けないよう行動していきたいです。

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