
手を動かして、少しずつ整えていく毎日~“こと”に向き合い、“人”に支えられて~【2024年コーポレート部門MVPインタビュー】

今年4月に開催された『ULURU Ayers Rock Festival』。全社参加のイベントのなかで、各事業の年間MVPに加え、私たちの行動指針である「うるるスピリット」にちなんだ五つの賞の受賞者も発表されました。そのなかから、コーポレート部門年間MVPに選ばれたのが、経営推進本部 経理財務部 経理課 日下夏希(くさか・なつき)さんです。
「まさか自分が」と本人は振り返りますが、その裏側には、業務の効率化や課内のペーパーレス推進など、“現場の課題”に一つずつ丁寧に向き合ってきた積み重ねがありました。
▼日下夏希プロフィール
所属:経理財務部 経理課(2021年キャリア入社)
担当:決算(月次/四半期/年次)、業務改善
特技:過集中(漫画なら12時間読める)
座右の銘:「なぜベストを尽くさないのか」 ※出典:上田次郎
趣味:漫画『ジャンケットバンク』 ※ジャンプ+で無料で読めます
<受賞理由>
部門のエースとして急成長し、責任感を持ってリスクや問題点を押さえつつ各業務を遂行してくれました。支出管理クラウドサービス導入後のチェック方法を見直し、月次決算の早期化に貢献。紙帳票の完全廃止に向けたルール作りを主導し、業務整理・可視化で生産性向上を実現。立替経費の不正防止にも取り組み、マニュアル作成やシステム変更を主導中。部長も唸る圧巻のパフォーマンスを発揮してくれました。
目次
目の前の課題に集中していたら、いつの間にか
「正直、MVPという言葉にはまったく縁がないと思っていたんです」。受賞を聞いたときの驚きは、今でも鮮明に覚えていると言います。
「スピーチ? いえ、まったく用意していませんでした(笑)。そもそも、頭のどこにも“選ばれるかもしれない”という意識がなかったので…」
そう話す日下さんですが、振り返ってみれば、日々の業務に対して地道に、そしてストイックに取り組んできた時間がありました。
「とにかく“こうしたい”という理想に向かって、何が現状のボトルネックなのかを洗い出して、必要な改善策を考える。それを実行可能な形まで落とし込んで、関係者に伝える。考えていたのは、ただそれだけだった気がします」
ペーパーレス化も、月次決算の早期化も、“みんなのために”ではなく“課題そのもの”に向き合った
取り組んだのは、紙帳票の廃止や支出管理システムの導入など、業務の仕組みを見直すプロジェクト。そのなかで日下さんが意識していたのは、「変えること」自体をゴールにしない、という姿勢でした。
「たとえば“これを電子化しましょう”といきなり言っても、『なんで?』『今のままじゃダメ?』ってなってしまうことが多いんです。だからまず、“今のやり方にどんな問題があるか”を一緒に確認して、“こうなったらもっと良くなるよね”というイメージを持ってもらう。そのうえで、“だから、こうしませんか?”と提案するようにしています」
課題が明確になれば、必要なアクションは自然と見えてくる——その考え方は、前職での営業経験で身につけた「伝え方の型」にも通じているそうです。
「営業では、お客様がご自身で課題を認識されていないことも多くて。まずは“気づいてもらうこと”から始まるんです。そのために、課題→あるべき姿→提案、という順序で話す“型”が必要でした」
この「型」は、社内の改善提案でも同じだったといいます。課題を、個人の問題ではなく“チームにとっての課題”として捉えてもらえるよう、説明資料はもちろん、言葉の順序やトーンにまで配慮してきました。
「支えてもらっているから、集中できる」——成果の背景にあるもの
プロジェクトの成功の裏には、日下さんを“支えてくれた人たち”の存在がありました。
「正直、私自身は“人のために”という感覚ではなく、“この課題をどうにかしたい”という想いで突き進んでいたと思います。けれど、その集中力を支えてくれたのは、間違いなく経理財務部のみなさんでした」
業務量の調整、検証作業への協力、意見交換の時間…。周囲の理解と支援があったからこそ、自分の力を注ぐことができた。日下さんはそれを、自然なこととして、静かに語ります。
「成果が出せたのは、“環境”を整えてくれた人たちのおかげです。だから、今回のMVPは、自分ひとりが頑張った結果というよりも、“課題に集中できる環境”を与えてもらえた結果だと感じています」
これからは、“支えてもらった実感”を、行動で返していきたい
「経理課のみなさんが私の価値を高めてくれた。それを実感できたことが、今回いちばん大きな学びでした」
だからこそ今は、「次は自分が何を返せるか」に目を向けています。
「自分の視野が広がったぶん、今度は周りの方の価値をどう高められるかを意識していきたいです。一緒に働く誰かが何かに集中したいとき、私ができることがあるかもしれない。そういう視点を持ち続けながら、これからも仕事に向き合っていければと思います」