CULTURE
2019/12/24

うるるは「ズレきん(勤)」です

うるる人事担当役員の秋元です。

前回は、うるるの様々な制度について紹介をした名もなき制度の記事を書きましたが、今回はその中でも、うるるの勤務時間系制度について紹介したいと思います。

うるるは、フレックスタイム制を導入していません。

「ITベンチャーなのに今どきフレックスじゃないのかよー」というクレームがとんできそうですが、事実そうです。

理由は、従業員、会社それぞれのメリットとデメリットを並べていった時に、従業員にとっても会社にとっても、メリットがデメリットを上回るとは考えられなかったためです。

日本全体に目を向けても、フレックスタイム制の導入率は特に大企業で昔に比べて大きく減少しています。2001年と2018年比較でみると以下の通りです(厚生労働省「就労条件総合調査-統計表一覧」)。

企業規模別 フレックスタイム制導入率
・1000人以上  35.9%(2001年)→24.4%(2018年)
・300~999人  17.6%(2001年)→10.7%(2018年)
・100~299人  8.1%(2001年) →7.6%(2018年)
・30~99人以上 2.8%(2001年) →3.9%(2018年)

裏を返せば、1000人以上の規模の企業の約76%、300~999人の規模の企業の約89%、100~299人の規模の企業の約92%は、フレックスタイム制を導入していないということです。むしろ、導入率の低さに驚きます。。

それでは、なぜフレックスタイム制の導入が減っているかというと、理由はいくつかあるようです。

フレックスタイム制導入率減少の理由
・メンバー、他部署、取引先との時間調整が困難になる
・コアタイムにしかメンバーが揃わないためコミュニケーション不足による不具合が発生
・本人、上長、人事、どの立場からみても時間管理がかなり大変
・時間にルーズな社員を助長する

などなど。

つまり、フレックスタイム制は、もともとは生産性や創造性の向上を目的として、個性と能力を十分発揮できるようにするための制度だったものが、結果的に生産性を下げることになってしまっているからだと考えられます。

労働力人口が減少局面に入っている日本において、さらなる生産性低下を防ごうとするのは当たり前かもしれません。個人的には、働き方の多様化に対応していくことは理解しつつも、その制度が売上・利益の拡大に繋がるかどうかをしっかり考えている会社の方が従業員のことを大切に考えていると思います。売上・利益がなければ給与や賞与、福利厚生の充実など、従業員に還元できないですからね。

前述の通り、うるるでも何度もフレックスタイム制導入の検討を行いましたが、メリットがデメリットを上回るとは考えられず、ずっと導入を見送ってきました。

しかし、ライフスタイルが多様化しているのは事実で、生産性が落ちないことを前提に、従業員のために何とかいい制度を導入したいと考え、生み出したのが「時差勤務制度」、通称「ズレきん(勤)」です。セブン&アイHD様、三井物産様、豊島区なども働き方改革の一環として時差勤務制度を導入されているようです。

ここで、うるるの時差勤務制度の概要と、メリット・デメリットを説明します。

時差勤務制度(通称「ズレきん(勤)」)
最大3ヶ月単位で申請可
・通常10:00勤務開始を8:00~13:00勤務開始(A~E勤務)に変更できる
(A勤務)8:00~17:00
(B勤務)9:00~18:00
(通常)10:00~19:00
(C勤務)11:00~20:00
(D勤務)12:00~21:00
(E勤務)13:00~22:00
※上記勤務時間内で1時間休憩
・上長/人事承認が必要
【実績】13人が利用中 ※2019年10月時点

メリット
確実に出勤している時間が把握できる
・勤務時間(1日8時間)を確保できる
・本人も上長/人事も勤務時間管理が楽チン
・始業時間は決まっているため、ルーズさを助長しない

デメリット
組織メンバー全員がバラバラの勤務(A~E)を選ぶと
・メンバー間、取引先との調整が困難になる
・特定の時間にしかメンバーが揃わないためコミュニケーション不足による不具合が発生
といったように、フレックスタイム制と同じデメリットが発生

デメリットはフレックスタイム制と同じものが考えられるのですが、利用実績からすると、ほとんどの従業員は、B勤務 9:00~18:00を利用しており、現在のところ、業務運営に不具合は生じていません。

また、実際に利用した従業員へのアンケート結果では、「利用してみていかがですか?」という問いに対して、従業員の80%が「良い」という評価をしてくれており、非常に好評です。

日によって始業・終業時間を調整可能!「時差勤務スポット(ズレきんスポット)」もあります!

さらに、うるるでは、例えば夜や朝に参加したい勉強会やセミナーなどがあれば、上長の承認を得て、その日だけ1~数時間、始業・終業時間を遅くする・早めるなどもできることになっています。これは時差勤務制度を利用しなくても誰でも利用可能です。

以上、うるるは、従業員のライフスタイルやニーズに対応できるようにしつつ、組織・事業運営もうまくいくようにするためには(生産性を落とさないためには)どうしたらよいかを我々人事や上長、経営陣だけでなく、従業員からも意見やアイディアをもらいながら、みんなで考えていく会社です。

今回は書きませんでしたが、名もなき制度の記事にもあるように、うるるでは「時間単位有給取得制度(1時間単位で有給取得が可能)」や「在宅勤務制度(リモートワーク制度)」、「個別ケア制度(時差・在宅を個別の事情に応じて、通常ルール以外の特別対応が可能)」など、むしろ勤務に関する制度を充実させています。

こんなうるるに興味を持たれたら、是非、一度会社見学にお越しください!

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