
チームを主語に、組織を強固に 若き開発リーダーが実践「強い組織のつくり方」 【2024年Govtech事業年間MVPインタビュー】

去る4月、うるるは今年も『ULURU Ayers Rock Festival』を全社員参加のもと、開催しました。この場では各事業の年間MVPに加え、私たちの行動指針である「うるるスピリット」にちなんだ五つの賞の受賞者も発表されました。このうち、「Govtech事業年間MVP」に選ばれた一人が、Govtech事業本部 開発部所属の八巻凱斗(やまき・かいと)さんです。
新卒入社の八巻さんは、3年目にしてチーム長に抜擢。若手であるからこその謙虚さを持ちながらも、自分なりのリーダー像を力強く打ち出すことで、チームメンバーの信頼を獲得。開発スピード、開発力ともに組織のボトムアップを図ることに成功しました。
ときに鼓舞し、ときに共感を寄せながらメンバーを動機づけ、強固な組織づくりにチャレンジしてきた八巻さんの奮闘劇をぜひご覧ください。
▼八巻凱斗さんプロフィール
2022年新卒入社。Govtech事業本部 開発部 体験向上1課所属。入社以来、入札情報サービス『NJSS』のエンドユーザー向けサイトの機能開発に携わる。昨年からチーム長としても活躍中。趣味 キャンプ。うるるキャンプ部の副部長を務めています
特技 道を覚えること。2、3回聞けば、どんな曲もカラオケで歌える
座右の銘 前言撤回「いままでの経験にとらわれず、柔軟でいたい」
<受賞理由>
下期から新たにチーム長としての役割を担い、リーダーシップを発揮してチームを大いに盛り上げました。過去の負債に起因するトラブルにも果敢に立ち向かい、迅速かつ的確に対応して問題を解決。同時に、ユーザー体験を向上させる新機能のリリースにも注力し、開発部内外と綿密に連携しながらスムーズな導入を実現。チームの結束力を強化しつつ、成果を確実に積み上げた成果を表彰いたします。

目次
求められるリーダー像とは 自問自答で見つけたありたい姿

当日、名前を呼ばれたときは本当にびっくりしました。カルチャー部門のいずれかで受賞できたらと目論んでいたのですが、まさか事業部MVPとは。ましてや、同期の高澤が先に名前を呼ばれていた(※Govtech事業年間MVPは2名選出される)ので、同じ年次の新卒若手社員はそろって選ばれないだろう、という気持ちもありました。壇上に上がったときの記憶ですか? まったくありません。まさに青天の霹靂でした。
昨年度はチーム長を拝命したこともあり、リーダーの役割とは、意味とは、と常に考えていました。そのなかで出した答えの一つが、リーダーたるもの曖昧な受け答えは避けるべき、というものです。僕は新卒3年目ですが、その若さゆえにメンバーや、ほかのリーダーから頼りなく映っている部分が少なからずあると思っていました。ですから、「~~だと思います」のように含みのある言葉を使っていると自信が無さそうに見え、なおさら不安をあおってしまうと思ったので、「~~でいきましょう」「~~でお願いします」のようにしっかり言い切ること、そして理由も付け加えることで、周囲にリーダーを任せても安心と思ってもらえる存在になれるように心がけていました。
「自分たちならできる」を伝え続ける、実現する

チームを率いる立場として、テーマに置いたのが、「組織効力感の醸成」です。これは、「自分たちならできるよね」というマインドを組織で持つことです。
エンジニア組織は技術力の高い人が一人いるだけで、短期プロジェクトであればひとまず成功できるように思うものの、中長期的にはその人への依存度が高まり、チームとしてスケールできないリスクがあります。
そこで僕は、「この組織ならできる」「この組織で頑張りたい」のような気持ちを高められれば、組織として最高の状態をつくれると考えたのです。そのために、「チームで、こういうことを達成したいよね」「自分たちならできるよね」のような空気づくりや、「僕はこの部分でチームに貢献するので、〇〇さんにはここを頑張ってほしいです」のような声かけを積極的に行いました。
実際、開発のスピード、品質の保持など改善したいポイントは多くありましたし、頑張ったぶん成果の出やすいことも分かっていたので、取り組みがいはあったと思います。また、改善傾向が見えれば、「こんな成果が出ていますよ」と共有したり、1週間単位で目標を短く設定し、成功体験を積み重ねやすくしたりもしました。
しかし、ときに壁が立ちはだかることもあります。マネジャーの育休取得や障害の発生もあって、その煩雑さから自分たちは何を頑張らなければならないのかを見失っていた時期は苦しかったですし、全員で同じ方向を向く難しさも感じました。
そんな状況のなかでも心がけたのは、「いまの自分たちは高く跳ぶためにしゃがんでいる時期」という認識をみんなに持ってもらうことでした。そして、そのなかでもうまくいっている部分を見つけて全員の自信に変えていくことも大事にしていました。たとえば、「マネジャー不在でも開発がオンスケジュールで進んでいるのは、素晴らしい」のように言語化し、自分たちならできるという空気をつくっては徐々に上がっていったような感覚はあります。
チームプレーの一体感や連帯感が自分を熱中させてくれる

つまるところ、僕は個人プレーよりもチームプレーが好きなんです。それこそ幼少期からずっとチームスポーツを続けてきましたし、学校の文化祭や合唱祭も楽しんで参加していました。やり遂げた瞬間のあの達成感を知ってしまうと、何回だってやりたいなって思えるんですよね。
それはきっと気持ちを分かち合える存在がいるから。ひるがえって、仕事においても、チームで大きな開発に取り組んでいるときの一体感や、そこで起こった大変なことや楽しいことを共有できる連帯感って、とても心地いいんです。なによりリリース後に開催される『お疲れ様会』が、他に代えがたいほどいいものなんですよね。まだまだ青春に浸っているような感覚ですが、そういえば就活の面接で、伸輔さん(取締役CCO 小林伸輔)に、「うるるなら、第2の青春を謳歌できるよ」って言われたんです。それが入社動機の半分を占めるくらい印象的でしたし、いままさに謳歌していると感じています。
改めて、今回の受賞にあたっては周囲への感謝しかありません。自分がリーダーという役割についているのも、MVPを獲得できたのも、日ごろから支えてくれるチームメンバー、開発のリーダー、そして目指すべき姿を背中で教えてくれる先輩方のおかげだと心から思っています。その気持ちを伝えようと日ごろから感謝を口にするよう努めていますが、改めて「ありがとうございます」と、声を大にして言いたいです。
今後は組織を主語にして語れる幅を開発部から社内へ、さらには社外へとどんどん広げていけたら。そのために、もっともっと頑張りたいですし、「八巻のチームは開発力が高い」と評判が立つような組織も同時に目指していきたいです。